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サムスンへの5つの提言

2014年11月5日

サムスンがここ数四半期、苦戦しています。
まだ利益を出しているので時間的余裕はありますが、スマートフォンの販売に対する対策が必要となっています。

サムスン電子 2014年Q3も苦戦

そこでcnetが5つの方法を提言していたので紹介します。

1.モデル数を減らせ

サムスンはあらゆる消費者に対してアピールするためにディスプレイサイズ、価格が異なる多くの製品を開発してきました。
これは後発だったサムスンが他社を追い抜くには有効な手段でした。
ところが今ではあまりにも多くのモデルがありすぎて、販売業者、消費者などが混乱をきたしている。
さらに多数のモデルはコストの大幅なアップが伴う。

これは最もなことだと思います。
例えばGalaxy S5だけでも、Active,Alpha,Sport,LTE-A,miniなどは製品が多数あります。
その違いも僅かなので、製品の発表ペースを落としてでも製品を絞り込むことは重要でしょう。

 

2.新興国の地域事業者との連携強化

少し前まではサムスンは新興市場のリーダーであった。
ところがQ2以降、それぞれの地域の地元メーカーにその地位を奪われました。
例えば中国のXiaomiやインドのMicromaxです。

地元のメーカーは、地元のユーザーが一番望んていることをもっともよく知っている。
例えば地域事業者と連携することで、サービス面でも有利になります。

さらに先進国では通信キャリアに依存した販売手法をとれたが、新興国ではネット販売などのオンライン販売が中心となっている。
従って販売方法も変更する必要があります。

 

3.ソフトウェアとサービスに重点を置く

サムスンの競争力の源はハードウェアです。
端末に様々な技術を導入し、世界最高水準を誇ってきました。
曲面ディスプレイでも他社より先行しています。

ところがハードウェアだけでは消費者の興味を引くには不足していることが最近判明してきました。
ハードウェアに加えて、ソフトウェアとサービスも必要となってきています。
残念ながらサムスンはその分野では成果を上げたとは、言いがたいでしょう。

 

4.最終的な目標の確立

サムスンのQ3の営業利益が急落しましたが、販売台数は伸びています。
これはより低価格の端末を多く販売したことを意味しています。
今後サムスンはどの市場和優先し、どの市場を捨てるのか選択する必要があります。

例えばアップルはプレミアムな端末のみ販売し、XiaomiやHuaweiは低価格な端末でシェアを拡大することを目標としています。
Xiaomiなどと似たスペックのGalaxy S5は、価格が3倍もするので売れるわけがありません。
マージンも当初は20%台だったものが、Q3では7%まで低下しました。

これはちょっと違っていると思います。
低価格とプレミアムに特化するか決めろと言っていますが、現在は低価格で高機能の端末がどんどん出てきています。
恐らく後数年もすれば、この傾向が世界中に広がるでしょう。
昔日本の企業もサムスンとの競争でプレミアムに逃げましたが、結局低価格で高品質な製品がでてきて駆逐されてしまいました。
従ってここは逃げるのではなく、戦う必要があると思います。

新興メーカーと真っ向勝負するか、消費者が納得するなんらかの付加価値を付ける必要があるでしょう。
ただそれがわかれば苦労しないのですが・・・。

 

5.もっと早く動け

サムスンは新興国の低価格メーカーに対する対応が遅れたことを認めています。
この影響でスマートフォン事業がかなりの打撃を受けました。

これはかつてノキア、モトローラ、ブラックベリーの動きと似ています。
ただしこれを回避するために、むやみに新しい製品をたくさん作ったり、多額のマーケティング費用を投入することは正しくないですル

もっともな提言がなされていますが、言うのは簡単です。
今後は現在の日本企業のように製品に供給する部品で利益を上げていくのか、それともスマホ以外と連携した製品を作って提供していくのか、色々道があると思われます。
ただサムスンの短期利益を求める動きからは脱却する必要があるでしょう。

 

[ソース:cnet]